リハビリセラピストでもあるアロマセラピストによる、肩こりや腰痛など身体と心の身近な症状に対するセルフケアレッスン。
骨や関節・筋肉などに関する知識はリハビリの専門家として、精油やオイル・リラクゼーションの知識やテクニックはアロマセラピストとして、双方の立場からセルフケア法やセルフエクササイズについて提案いたします。
第1回目は日本人の2人に1人が悩まされているといわれる「肩こり」のセルフケアレッスンです。
「鎖骨の上のくぼみ」を肩に近い方から身体の中心に向かって指2~3本で押してみましょう。
□
強い痛みがある場所がある
□ 痛いところはない
指で押して痛みがある人はこれらの症状の原因になっている可能性があります。
●肩こりがひどい
●呼吸が浅くなっている
●手足の冷え
痛みを感じるのは胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)、斜角筋(しゃかくきん)という筋肉がガチガチにこって硬くなっているからです。
胸鎖乳突筋と斜角筋は頚の運動や、頭の重みを支えたり姿勢を保つ働きをします。例えばパソコン操作などで同じ姿勢を取り続けていると、これらの筋肉はずっと働きっぱなしになっています。硬くなった筋肉は血行が悪くなり痛みを生じます。
またこれらの筋肉には呼吸に伴って胸郭を引き上げる(胸を拡げる)という役割もあります。「呼吸補助筋」といいます。これらの筋肉が硬くなると、胸郭が拡がりにくくなり呼吸が浅くなります。精神的なストレスなど緊張状態にあるときには呼吸が早く・浅くなりがちですから、さらなる悪循環になってしまいます。
胸鎖乳突筋は、左側を見るように首を左にひねってそのまま右に傾けると右側の耳の下に縦にくっきりと浮かぶ筋肉です。斜角筋は胸鎖乳突筋の後ろ側をやはり縦に走っています。少し触れにくい筋肉です。これらはすべて鎖骨の上部に停止しています。この2つの筋肉がこっていると鎖骨の上部が痛むのはこのためです。
したがって胸鎖乳突筋や斜角筋をストレッチしたりトリートメントやマッサージをすると肩こりや呼吸が楽になりますというわけなのです。呼吸が深く・ゆっくりしてくると全身がじんわりと温かくなってくるのが感じられると思います。
◆胸鎖乳突筋のセルフケア法◆
①胸鎖乳突筋のセルフトリートメント
植物油と精油を使ってトリートメントオイルを作ります。ラベンダー・ローズマリー・ペパーミント・スイートマジョラム・ゼラニウム・フランキンセンスなどからお好みの精油を選びましょう。
胸鎖乳突筋に沿って手を上下に動かしたり、クルクルと円を描きながら上から下へと動かします。その際に力を入れず指を滑らせるようにすることがポイントです。胸鎖乳突筋の後ろ側で指がグッと入るくぼみの奥には斜角筋が縦に走行しています。こちらも同じようにしてトリートメントしましょう。
②胸鎖乳突筋のストレッチング
●右側の鎖骨を左手で軽く押さえます
●軽く上を向きます
●そのまま左に首を傾けます
●3秒間保ちます
左右各3~5回ずつ行いましょう。
アロマテラピーとストレッチングを組み合わせた「胸鎖乳突筋のセルフケア」毎日の習慣にしたいですね。
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